今回は、こんな質問から。
（例文）今年の元旦(がんたん)の夜は，みんなで初もうでに行こうよ
言葉の使い方の面で、おかしい点をあげてね。

はい、どうかな？
そう、「元旦の夜」、ここが気になってくるわけだね。
わかんない人は、「旦」の字をじいっと見つめてみる。
ほうら、ほら？
ね、太陽（日）が、水平線・地平線を示す「一」から、のぼってきてるでしょ。
（沈（しず）んでるようにも見えるよ、と言っちゃだめ　笑）
このように、「元旦」とはね、「１月1日の朝」を示す言葉なんだ。
だから、もし直すとしたら、「今年の元日の夜は，みんなで初もうでに行こうよ」かな。
ところでこの例文、文化庁の平成17年度「国語に関する世論調査」から、そのままもらったものです。
それでね、ひとつだけ文化庁に質問したい。
この言葉って、いったい「いつ」発せられる設定だったんですか？
「今年の元日」のことを、ずっと先の予定みたいに話すなんて。
ふつう、「夜はみんなで初もうでに行こうよ」か、「来年の元日の夜は」って言わないかなあ（笑）
（己斐教室S）
※ケチをつけておいて言うのもなんですが、文化庁のこの調査結果は、中学受験に携わる国語講師にとってはまさに宝の山、心から感謝してます（笑）←第8回で前フリしたアノ場所です。
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