【問】
地球温暖化の影響で、作物の不作や品質の低下、病虫害の増加などが予測されていますが、これをみこしてFAO(国連食糧農業機関)が世界の食糧危機を救う作物になり得ると宣言している植物は何ですか。
【答】
サボテン
急に暖かくなりました。昨年、一昨年と日本でも記録的な暑さが続きました。今年の夏も暑くなるそうです。
温暖化が進むと、高温障害や異常気象のため、これまでの農業が成立しなくなる可能性が指摘されています。
国連の推計によると、世界人口は今後も増え続け、食料不足になることが予測されており、食料の確保が急務となっています。
注目されているものの一つが食用サボテンです。
40℃以上でもすくすく生育し、栄養価も高い。栽培時に農薬がほとんどいらない。水が少なくても育てられる。乾燥地帯だけでなく、多雨地帯でも育つ品種もあるそうです。2017年にはFAOが食糧危機を救う可能性がある作物として発表しています。実際に2015年には干ばつが起こったマダガスカルで食料や家畜のエサとして活用されました。
水分や栄養分をためこむ習性を利用して、より高い栄養価を持つサボテンの開発も進められています。
日本ではあまりなじみがないのですが、南米などでは紀元前から食料、家畜のエサ、化粧品などさまざまな用途で用いられてきました。
愛知県春日井市は「サボテンのまち」として認知度UPを図っています。
(五日市教室A)