【問】
今年1月末に世界遺産への登録を目指す世界自然遺産暫定リストに新たに加えられた地域とはどこですか。
【答】
奄美・琉球
現在日本にある世界自然遺産は「知床」「白神山地」「屋久島」「小笠原諸島」の4つです。
暫定リストには他に自然遺産の候補地はなく、登録されれば5番目の世界自然遺産ということになります。
とはいえ、まだ国内審査と世界遺産委員会による審査と2段階の関門が残っていますので、登録への道のりはまだまだこれからです。
環境省と林野庁は、2003年の時点で、すでに登録されている「知床」「小笠原諸島」と、今回範囲に含まれる「琉球諸島」を選定していました。
奄美大島から徳之島、沖縄本島北部(「やんばる」と呼ばれている地域ですね)、西表島などが対象地域として検討されているようです。
アマミノクロウサギやルリカケス、リュウキュウヤマガメ、イリオモテヤマネコなど、固有種が多いことも小笠原同様、登録条件のひとつとなっています。
沖縄県では2000年に「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」がすでに文化遺産として登録されており、今回自然遺産への登録がなれば、文化と自然、両方の遺産を一つの都道府県が持つ国内初のケースとなります。
ただ、対象地域が広く、海洋域を含んで複数の都道府県や自治体にまたがるため、管理や保全の方法、観光資源化による負のインパクトなど、まだまだ課題は山積しているといえます。
国内の他の自然遺産に比べても例のない形態になりますから、新たなルール作りが必要そうですね。
(五日市教室A)