気になるニュース691回 「今夏の品薄」

【問】

今年の夏、ある農産物の供給が追いつかなくなり、店頭から姿を消すという事態が起こり、このことが「令和の(   )」と表現されたりしました。この(   )にあてはまる言葉を答えなさい。

【答】

米騒動

1993年にも、「平成の米騒動」が起こっています。このときは、7月以降の低温で東北日本を中心に大冷害が起こり、例年の4分の3しか収穫が見込めず、不足分がタイや中国、米国などから緊急輸入されました。しかし輸入米は味が違うなどと消費者には不人気で、国産米の買い占めがなくならず、混乱が翌年まで続きました。

今回は収穫量は平年並みとされていますが、猛暑の影響で品質が低下しているようです。
また、値上がりが続く中、米は比較的割安感があることから、消費者が買う量自体も増えたようです。訪日外国人の増加も米需要が増えた要因のひとつになっているという分析もあります。
さらに南海トラフ地震臨時情報が出されたこと、台風の時期とも重なったことで、買いだめをする家庭が増えたことも関係がありそうです。

販売価格は昨年同時期よりかなり高い状態です。
食生活の洋風化や、生活が多忙になり手間のかかる炊飯(すいはん)をさけて米よりも手軽な食材へと移行しているなどの理由に加え、人口自体もどんどん減っています。米の消費量もさらに減っていくのでしょうが、今回の米騒動は、米の重要性を改めて確認するできごとだったように思えます。

(五日市教室A)