気になるニュース690回 「新しい無形文化遺産」

【問】

ユネスコの無形文化遺産に日本の「伝統的○造り」が登録される見通しとなりました。○に入る漢字1文字は何でしょう。

【答】

日本酒や焼酎、泡盛を作る日本の伝統的酒造りが、無形文化遺産にふさわしいとユネスコが勧告したことが文化庁によって発表されました。来月正式に登録される見通しです。
伝統的酒造りは、蒸した米に麹(こうじ)菌というカビの一種を加えるという日本古来の製造技術で、500年以上の歴史があり、各地域の風土に応じて発展してきました。
酒は昔から儀式や祭りで使われ、日本の食文化に欠かせないものです。
無形文化遺産には今まで能楽や歌舞伎、和食や和紙などが登録されており、登録されると日本で23件目の無形文化遺産となります。

日本の酒は欧米で”SAKE”とまとめて呼ばれ、和食レストランで人気です。また、アジアでは、高級酒として富裕層に喜ばれているそうです。
しかし、まだまだ認知されていない地域もあります。無形文化遺産に登録されることで知名度が上がり、国内外での酒の需要が増えるのではないかと期待されています。実際に、2013年に和食が無形文化遺産に登録されたあと、海外の和食レストランは2倍以上に増え、和食ブームの追い風になりました。

ちなみに、広島県内にある無形文化遺産を知っていますか? それは、北広島町の「壬生の花田植え(みぶのはなだうえ)」です。壬生の花田植えは毎年6月に行われる田植えの行事で、無病息災と豊作を祈って行われます。田を儀礼の場として盛大に田植えを行う、稲作とともに生活してきた実に日本人らしい行事です。

(己斐教室N)