今回は、昨夜のできごとと綴(つづ)った、次の文章に関する(言葉の用法面での)間違いさがしから。
さあ、チャレンジ!
(例文)
遅い夕飯を食べていると、リビングの隅(すみ)から小さな抗議の声が聞こえた。
しまった! デグーのテト・チビにエサをあげず、自分だけ食べはじめちゃったよ。
「アンデスの歌うネズミ」デグーは、十数種類の鳴き声を使い分けて言語的なコミュニケーションを行う動物で、二匹のおしゃべりや鼻歌は聴いているだけで楽しくなる。
気に入らないことには、ぶつぶつ文句をつけてくるのだ。
さて、どうかな?
「デグーのテト・チビにエサをあげず、自分だけ食べはじめちゃったよ。」の文に注目しよう!
はい、「エサをあげず」、ここがひっかかるんだよね。
「あげる」っていうのは、「やる」(与える)の謙譲語、目下の者が、目上の者に対して用いる言葉なわけだ。
「えさをやらず」が正しい。
中学受験では、よく問われる内容です。
でも、うちのテトやチビに限らず、どこの家庭でもコンパニオンアニマルとして大切にされている動物達―「やる」って言葉は乱暴に感じられて、「あげる」を使ってるんじゃないかなあ。
私も「エサをあげるよ~」って平気で言ってるし(書き言葉では避けてるけどさ。ここがオトナのずるさってわけ 笑)、いつかは完全に意味が変わるのかもしれない。
ただ、このような言葉の本来の用法は、受験のためというだけでなく、知っておいて損はないはず。
むしろ、言葉の変化を楽しむ気持ち・余裕(よゆう)が欲しいなあ。
こういった変化がほぼ終了した言葉をあげると、たとえば「食べる」は普通語で、「めしあがる」が尊敬語、「いただく」が謙譲語ってのを、もちろん覚えているはず(覚えてない受験生は、まさかいないよね)。
でもね、「食べる」って言葉は、もともとは謙譲語なんだよ。(賜ぶ→食ぶ、異説もあり)
普通の言葉としては「食ふ」(食う)があった。
けど、今の時代、「ほら、食えよ」なんて言うと、ちょっと品なく感じられるでしょ?
だから、「食べる」がすっかり普通語として定着したわけ。
さあ、「やる」「あげる」がこれからどう変化してゆくのか、楽しみだよね。
(おまけは、N先生の家にもらわれていったシータ君)
(己斐教室S)
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