気になるニュース681回 「サンゴの色」

【問】

沖縄などの海で見られるカラフルなサンゴですが、死んだサンゴは何色でしょうか。

【答】

正確には、死んだ瞬間に白くなるのではなく、サンゴの中に住んでいる褐虫藻がぬけ出たサンゴが白くなります。
サンゴは体内の褐虫藻が行う光合成からエネルギーを得ているのですが、水温が30℃をこえる状態が続くと褐虫藻がサンゴからぬけてしまいます。この現象を「白化現象」といいます。白化現象が続くと、エネルギーが足りなくなり、サンゴは死んでしまいます。

今年の夏も非常に暑く、9月になっても各地で猛暑が続いています。沖縄では今年もサンゴの白化現象が起こっていますが、なんとイソギンチャクまで白化現象を起こしているそうです。私は知らなかったのですが、イソギンチャクにも褐虫藻が共生していて、同じように水温に反応して白化現象が起こるのだとか。

ちなみに、イソギンチャクは白化現象が起こっても、そのまま死んでしまうものは少なく、水温が下がり褐虫藻が戻ってくるとまた色を取り戻すそうです。しかし、サンゴはこの状態が続くと死んでしまいます。多くのサンゴは現時点ではまだ生きている状態らしいので、残暑が早くおさまってくれることを祈るばかりです。

(五日市教室T)