気になるニュース672回「国産ロケットで打ち上げ」

【問】

7月1日に、種子島宇宙センターから発射されたH3ロケットは、無事打ち上げられました。
このH3ロケットで打ち上げられた地球観測衛星の名前は何4号ですか。

【答】

だいち(4号)

だいち4号は、レーダー観測機器がついており、昼夜問わずに自然災害の状況などをくわしく調べることができる衛星です。
これまでだいち2号が観測をしていました。
このだいち2号では、今年1月の能登半島地震の際の地面の隆起(りゅうき)を観測したり、また2020年の熊本豪雨での球磨(くま)川のはんらん状きょうを観測してきました。
しかし、打ち上げられてすでに10年が経っており、いつ壊れてもおかしくなかったのです。

さて、今回の打ち上げは、このだいち4号のみならず、H3ロケットも注目されていました。
その理由は、昨年3月に打ち上げ失敗しているからです。
実はそのときにだいち3号もロケットとともに破壊(はかい)されました。
そういった背景もあり、多くの人の希望がつまった打ち上げだったともいえます。

世界を見渡しても、ロケットを自国の力だけで打ち上げられる国は多くありません。
この打ち上げ成功で、衛星打ち上げビジネスへの本格参入に一歩近づきました。
しかし、価格や信頼性といったところで諸外国に勝っていくことが、これからの課題となってきます。

(五日市教室N)