気になるニュース667回「今年で15年目」

【問】

5月21日で制度が始まって15年になる裁判の制度とは何でしょうか。

【答】

裁判員制度

裁判員制度とは、重大な事件の刑事裁判(一審。地方裁判所に限る)に国民から選ばれた裁判員が参加する制度です。1つの事件を裁判官3人と裁判員6人で審理することになっています。有罪なのか無罪なのか、有罪だとしたら刑の重さをどうするのか、議論する際には、裁判員の発言には裁判官と同様の重みがあります。

国民の一般的な感覚を裁判に反映させよう、というこの制度ですが、問題点もあります。それは、裁判員の辞退率の高さです。裁判員は選挙権がある人(開始当時は20歳以上でしたが、現在は成人年齢の引き下げにともない18歳以上)からくじで選ばれるため、関心や意欲がある人が必ずしも選ばれるわけではないのです。

制度では、裁判員にはきちんと手当が支払われ、会社を休むことも法律で認められていますが、それでも仕事などの忙しさを理由に辞退する人は多いそうで、最新の辞退率は68%にもなるそうです。
裁判員候補に選ばれる確率は、現在400人に1人。さらに、その中から最終的に裁判員に選ばれる確率は30人に1人ほどとのこと。私はまだ知人に選ばれた人はいませんが、皆さんのお知り合いにもいるのかもしれませんね。

(五日市教室T)