【問】
日本国憲法でも尊重することが定められている「人間が生まれながらにして持っている、人間らしく生きるための権利」のことを何といいますか。
【答】
基本的人権
人々が自由に、そして幸福に生活していくためには、衣・食・住や教育など様々なことが必要です。それを国としてしっかりと守っていこうということで、日本国憲法の三原則の一つに「基本的人権の尊重」が定められています。
基本的人権には「自由権」「平等権」「社会権」「基本的人権を守るための権利」や、憲法には定められていない「新しい人権(プライバシーの権利や環境権など)」があることを6年生はterm05で学習しましたね。
自由権の中に「言論の自由」があり、自分の意見を持ち、それを自由に発表する権利が認められています。戦前の「治安維持法」のように、個人の思想や意見の発表を取り締まることを防ぐ働きがあるのです。
先日、衆議院議員補欠選挙の東京都15区で他候補の選挙演説を妨害した、ある政治団体の代表ら数名が逮捕されました。彼らは言論の自由を主張し争う姿勢をとっています。
確かに言論の自由は認められるべきものですが、基本的人権には「公共の福祉のためにこれを利用する」とありますので、他の聴衆が演説を聞きづらくなるようでは、「公共の福祉」を守っているとは言えない気がします。
今後、裁判でどのように判断されるか注目したいと思います。
(己斐教室M)