【問】
2012年12月26日に特別国会が召集されました。
自由民主党の安倍晋三氏が第94代の内閣総理大臣に指名され、天皇によって任命されました。
それでは、安倍首相の本籍地でもあり、現在までに8名の内閣総理大臣を輩出している中国地方の県はどこでしょう。
【答】
山口県
1885年、日本で初めて内閣制度が作られ、初代の内閣総理大臣に伊藤博文が就任しました。
伊藤博文は長州藩(現在の山口県)出身の人物で、岩倉使節団にも同行し、また憲法の勉強のためヨーロッパに渡り、君主権の強いドイツの憲法を学び、大日本帝国憲法の草案を作成した人物として知られています。
明治初期は藩閥政治であったため、薩摩藩や長州藩の出身者が数多く総理大臣になっています。
伊藤のほかにも山口県出身の総理大臣としては、第一回帝国議会時の総理大臣である山県有朋、藩閥政治としてたたかれた桂太郎、米騒動の責任を取って辞職した寺内正毅、張作霖爆殺事件の処分に関して昭和天皇から叱責(しっせき=激しく責められること)を受けた田中義一、新安保条約を結んだ岸信介(安倍首相の祖父)、ノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作(安倍首相の大叔父)、東日本大震災時の首相である菅直人などがおり、山口県は合計8名の総理大臣を輩出しています。
安倍首相自身の生まれは東京都ですが、本籍は山口県であり、衆議院の小選挙区も山口4区です。
安倍首相の出身地である東京都は、現在までに11名の総理大臣を輩出しています。太平洋戦争開戦時の首相であった東条英機や、日ソ共同宣言の時の鳩山一郎、民主党政権の最初の総理大臣であった鳩山由紀夫も東京都出身です。
安倍政権になって円安傾向になり、株価も1万円台を回復しています。それだけ安倍首相に対して、「日本の経済をたて直してほしい」という期待感が高いということでしょう。
経済のたて直しだけでなく、原発問題やエネルギー政策、冷え切った中国や韓国との関係回復、アメリカとの同盟強化やTPPの参加の是非など、安倍首相が手をつけなくてはいけない問題が山積みになっています。
私たち一人一人が、決して政治家任せで知らんぷりするのではなく、現在の政権がどのような方針で国の舵を切っているのか、しっかり見極めていかねばなりません。