【問】
2023年10月から、全国的にインボイスという新しい税制が始まりましたが、広島で新しく始まった税は何でしょうか。
【答】
宮島訪問税
インボイスについては、ここで語るにはあまりにも複雑なので置いておくとして……広島では宮島訪問税が10月1日から始まりました。これは、廿日市市が導入した新しい地方税で、本土→宮島の船の運賃に1人当たり100円が加算される、というものです。また、島民には適用されませんし、修学旅行生も対象外となります。
最近では富士山で問題になりましたが、オーバーツーリズム(観光地が耐えられる以上の観光客が押し寄せる状態)は、観光地自体に悪影響をおよぼしかねません。
4月に宮島イベントに参加した6年生や、家族で宮島に行ったことがある人は見たことがあるかもしれませんが、非常にきれいなトイレが整備されています。宮島訪問税はこういった観光地の整備や自然環境の保全に使うのが主な目的です。
わずか100円、されど100円。廿日市市では宮島訪問税による税収は、1年間でおよそ2億~3億円と見込んでいます。また観光客からも、「100円の加算は納得できる」との声が多いようです。日本三景「安芸の宮島」、世界文化遺産「厳島神社」、さらに宮島はラムサール条約の登録地でもあります。世界に誇れる景観を、これからも維持してほしいと思います。
(五日市教室T)