気になるニュース630回 初の規制

【問】

観光客が大幅に増えたことにより、登山者数の規制を導入した、世界遺産に登録されている日本の山の名前を答えなさい。

【答】

富士山

富士山に登るルートは4つありますが、このうち、最も利用者が多い山梨県側のルートに規制がかかるということです。
山梨県は、登山者の転倒や落石などの危険があると判断した場合、一時的に登山者数の規制を設けることを発表しました。
規制を導入するのは、今回が初めてです。
また、規制がかかるのは山の日である8月11日から、閉山日の9月10日までです。

富士山は世界文化遺産に登録されて、今年でちょうど10年です。
今シーズンの登山者数はコロナ禍前に戻っており、ここ10年で1、2を争う登山者数となっています。
一方で、山小屋はコロナ禍前より収容人数を減らしているため、登山者は宿泊場所の確保が難しい状況となっているようです。「富士登山オフィシャルサイト」では、事前の山小屋予約や、登山計画の作成といった事前準備を呼びかけています。

観光客の激増によって、ポイ捨てや渋滞などがさらに悪化し、環境に悪影響を及ぼすことを「オーバーツーリズム」といいます。観光客の満足度も下がるため、観光地への再訪問に繋がらなくなってしまいます。
オーバーツーリズムは、他にも京都や鎌倉など各地で問題になっており、地元住民の生活に支障が出ています。各観光地では、今回の富士登山道のように規制を設けるなどの対策が行われています。

(己斐教室N)