【問】
日本に長雨や冷夏をもたらすといわれている、南米のペルーの沖など、太平洋の東側の水温が平年よりも高くなる現象を何といいますか。
【答】
エルニーニョ現象
赤道付近の太平洋東部の地域の海水温が、1年間ほど平年より高くなる現象をエルニーニョ現象と呼んでいます。エルニーニョとは、スペイン語で「神の子」という意味で、クリスマスの頃に海水温が高くなることに由来する名前です。
この地域に吹く「貿易風」という東風が弱まると、暖かい海水が西に流されないため、冷たい海水が下から湧き上がることができなくなり、海面の水温が高い状態が続いてしまうというしくみだそうです。
今年は「スーパーエルニーニョ」と呼ばれる状態にまで強くなるのではないかという予測もあります。
エルニーニョ現象が起こると、暖かい海水が西に流されてこないため、フィリピン沖周辺の海水温が低い状態になります。海水温が低いと上昇気流が生じなくなるため、積乱雲や台風が発達しにくくなるなどの変化が起こります。日本周辺では一般的に梅雨の長期化、7月から9月頃の気温が低くなる冷夏になる傾向が報告されています。長雨や冷夏になると、農作物などにも大きな影響が出ますね。
ただ、今年はインド洋の海水温にも変化が生まれるとの予測もあり、この場合は日本は猛暑になる傾向があるそうです。いったいどうしたらいいんでしょうかね。個人の力では手がつけられない規模の話です。
(五日市教室A)