気になるニュース618回「生態系について考えよう」

【問】

アメリカザリガニやアカミミガメなど、人間が持ち込んだことで日本に生息するようになった、もとは他の地域で生息していた生き物をなんと呼ぶでしょう。漢字3字で答えなさい。

【答】

外来種

今年の6月1日より、アメリカザリガニとアカミミガメ(ミドリガメ)が「条件付特定外来生物」となりました。これらの生き物を野外に逃がすことや、輸入・販売・販売目的で飼育することが禁止されます。譲渡は個人間であれば許可されるようです。本来なら特定外来生物の飼育は禁止されているのですが、厳しい規制によって野に放たれることがないように、現在まで家庭で飼育してきたものについては、これまで通り飼育を認めています。野生のものを捕獲することはかまいませんが、別の場所に放すと罰金や罰則の対象となります。

このアメリカザリガニやアカミミガメは、日本全国の水辺に生息しています。どちらも繁殖力が強く、在来種の居場所をうばうかたちになってしまっています。たとえば、雑食のアメリカザリガニが増えすぎてしまい、池の中の水草や水生昆虫がいなくなってしまったという事例があります。外来種が他の種と交配することで、交雑種といわれる在来種ではない生体が増え、生態系のバランスが変わってしまうことも大きな問題となっています。

このような外来種は、過去に食用や販売目的で日本に持ち込まれたものがほとんどです。現代のようなグローバル社会で、人や物の流れを管理することは難しいため、今後規制が強まっていくのは致し方ないでしょう。

(己斐教室N)