気になるニュース117回「2000円札を見かけますか」

【問】
沖縄が日本に復帰して今年で何年ですか。
【答】
40年

日本が独立を回復したサンフランシスコ平和条約(1951)では、沖縄はアメリカの支配下におかれるとされ、1950年から続いていた朝鮮戦争、1960年に始まったベトナム戦争などでは軍事拠点として大きな役目を負わされました。


沖縄は、中国やソ連、北朝鮮などの社会主義諸国に対する防波堤の最前線基地としても働いてきた歴史があります。
しかし、相次ぐ基地の建設や米軍兵士の起こす事故や事件が重なり、県民の本土復帰の願いが強くなっていきます。大きな暴動事件に発展したこともあります。
なかなか実現しなかったのですが、日本・アメリカ双方の話し合いにより、1972年の5月15日、沖縄は日本に返還されました。
それから40年。
沖縄には、米軍基地が変わらずあり、その面積もかなりの割合を占めています。
(沖縄県の面積の約10%、沖縄本島に限れば、約20%にも達します。)
そうはいっても、米軍基地に関係する産業で生計をたてている人も少なくありません。
失業率は全国一高く、県民所得は全国最低の県でもあります。
遅々として進まない普天間基地の移設問題。
沖縄にちなんだ2000円札を「平和の希求紙幣(ききゅうしへい)」として見つめ直してほしいと考える人もいます。
みなさん、身の回りに2000円札はあるでしょうか。
そこに描かれている守礼門は沖縄戦で焼失し、1958年に復元された、平和のシンボルです。
少し沖縄の抱える問題について思いをめぐらしてみてもいいのではないでしょうか。
(五日市教室A)