【問】

先ごろ、大手ハンバーガーチェーン店が商品の値上げをしましたが、これは材料費などの価格が上がったためでした。
世界的に価格が高くなっているパンの原料に使われる穀物は何ですか。

【答】

小麦

昨年から、世界的に穀物の価格の上昇がニュースなどで取り上げられることが多くなりましたが、どれだけ上昇しているか知っていますか？　
世界で貿易により取引されるときの小麦やトウモロコシの価格（国際価格といいます）は2019年1月ごろの価格をもとにすると、2022年の12月の段階で、約1.8倍になっています。
この原因となっているのは、2021年の南北アメリカ大陸での天候不順による不作から始まり、ロシアとウクライナの紛争が長引いていることです。

小麦については、過去にも2007年ごろにヨーロッパで天候不順があったため、国際価格が急上昇したことがありましたが、次の年の2008年に小麦が世界的に豊作となったため、すぐに価格はもどりました。
今回は小麦の生産国であるウクライナとロシアがともに争い、輸出されなくなっているため、価格がもどらない状況となっているといわれています。

さらに、日本国内で見ると、原油の価格上昇による運送料の上昇、さらには円安による輸入価格の上昇も影響しています。
こういった価格の動きとその原因を考えることは、とても大切なことです。
ぜひ今後の価格変動に注目するとともに、その変化の原因を考えたり調べたりと関心をよせてみてください。

（西条教室N）