スイセンが咲くと、花を部屋におきます。
香り高い花で、人工の香りよりやさしいのに遠くまで届く気がします。
香りが高いということは普通に考えると虫を呼んでいるわけですが、冬は虫も少ないのに…と思ったことがあります。
競争を避けるためではないか、というのが考え方の一つです。
春になって一斉に花が咲くと、受粉のための虫の取り合いになります。
冬の競争相手がいないときに咲くと、虫の数は少ないけれど、競争相手の花も少ない。
少ない虫を呼ぶために香りが高い、というわけです。
単に風媒花とか虫媒花とだけ教えるのではなくて、時間があればこういった話をしていくと、もっと楽しくなるのではないかとよく思います。
他にも水媒花、鳥媒花、コウモリ媒花もありますし、広い意味では哺乳類や爬虫類も花粉を媒介していると考えられています。
生き物の世界は共存の世界なのですね。
人間はいい香りだけを堪能して受粉はしないので、花にとっては迷惑な話なのかもしれません(笑)。
(五日市教室A)