気になるニュース588回「眠る海底資源」

【問】

政府は、小笠原諸島・南鳥島沖の海底で確認されているある資源の採掘を開始することを明らかにしました。ある資源とは何でしょう。

【答】

レアアース

10月末、政府は小笠原諸島・南鳥島沖水深6000mの海底で確認されているレアアース泥(レアアースがふくまれた泥)の採掘を開始することを明らかにしました。レアアースはレアメタルの一部の総称です。このレアアースは私たちの身の回りにあるLEDやスマートフォン、ハイブリッドカーなどに使用されています。深海での採掘では、採掘のコストをどこまで下げることができるかが課題です。
現在、日本はレアアースのほとんどを輸入に頼っており、その約6割は中国からです。ところが、今後中国が輸出を制限することが懸念されています。日本は、輸入に頼らず国内で資源を確保する必要が出てくるでしょう。
日本は資源がないとこれまで言われてきましたので、自国で資源を確保するというのはあまりピンとこないかもしれませんね。レアアースの海底の埋蔵量は、国内消費量の数百年分と言われています。採掘が順調に進むと、日本の資源供給へ大きな変化があるでしょう。

(己斐教室N)