畑のありんこ(713)

花(スイセン)前回、菜の花の「菜」について書きましたので、今回は「花」について。

「はな」についてはさまざまな語源説がありますが、個人的には先端のことを「はな」って言うから、というのがわかりやすいと思います。
顔の飛び出ているのが「鼻」。岬の名前にも「~鼻」ってついているところが各地にあります。
ものごとの先端、始まりが「端(はな)」。「出ばなをくじかれる」とか「寝入りばなをおそわれる」とか。「はなから相手にしてもらえない」とも言いますね。
植物の先端についているから「花」。わかりやすい。

で、「化」がついていることから推察するに、緑色である植物の「化けている」部分、それが「花」だというとらえ方がこの漢字のもとだと思われます。
確かに花は葉が進化してできた器官と考えられていますから、化けているといえますね。先人はよく自然の摂理を見抜いています。

「はな」と似た意味の言葉に「さき」があります。
「先」とも「崎」とも。「みさき」の「さき」もそうでしょうね。
「さっき電話があった」の「さっき」も、もとは「先」です。少し前、ということですね。

(五日市教室A)