【問】
地方自治法に基づく、都道府県知事や市町村長への解職請求や、都道府県議会や市町村議会への解散請求をカタカナで何といいますか。
【答】
リコール
鹿児島県の阿久根市で、市長に対する解職請求のための住民投票が行われ、投票者の過半数が賛成したため市長が失職するというできごとがありました。
鹿児島県阿久根市の竹原市長は、ブログを通してさまざまな情報を発信していたため、“ブログ市長”として有名でした。
ただ、市長のブログ内で「辞(や)めてもらいたい市会議員」のアンケートをとったり、職員の給与明細を公表したりと、その行動が徐々にエスカレートしていました。
また、裁判所の命令に従わなかったり、対立している市議会を召集せずに予算などを決定(専決処分といいます)したりしたため、市長の解散請求(リコール)運動が起こったわけなのです。
市民の署名は必要数を上回り(有権者の3分の1以上でしたね)、住民投票の結果、市長は失職したのです。
ところが、市長を応援している市民が、逆に市議会のリコール運動をおこし、こちらも必要数を上回る署名が集まったため、市議会も解散される見通しになっています。
地方自治は「民主主義の学校」、市民が直接政治に関われる点が国政とちがってよいとされているわけですが、市民が「市長」も「市議会」も信用できないなんて、悲しい話です。
そういう意味で、今回のできごとは民主主義の良い点と悪い点の両方が見られた気がします。
独善的な指導者や議会を、有権者が任期を待つことなく正すことができるという点では、「リコール」という手段があって、非常に良かったと思います。
反対に、その「市長」や「市議会」を選挙で選んだのは他ならぬ有権者自身なのです。
『自らの選択(一票)が地域を混乱させた原因の一つになっている。』
この自覚を持って、次の選挙の投票に生かさねばなりません。
選んだはいいが、やっぱりよくなかった…なんていうことが続けば、有権者の判断自体がまずいことにもなるわけですから。
国政でも同じことが言えそうですね。
(皆実教室M)
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