ようやくすごしやすい秋がやってきました。
秋は空気がすんで(水蒸気が少ないからですよ!)星空が観察しやすい季節です。
もちろん冬もよく観察できますが…寒いので…ねぇ…(笑)
ただ、残念なことに、秋の星座にはあまり有名なありません。
5年生の授業で実際に扱ったのは「夏の星座」「冬の星座」「北の空の星座」だけでしたよね?
そこで、ちょっと過ぎてしまった話ですがまだまだよく見える星の話を今日はしてみたいと思います。
実は9月22日に木星が今年中でもっとも近づいた日でした。
もちろん木星は恒星ではないので、自ら光を出してはいません。しかし、月と同じように太陽の光を反射して光って見えるのです。とはいって月よりも遠くにあるので、月ほど大きく見えませんが、それでも他の恒星などよりもとっても明るく見えました。-3等級の明るさだそうです。え?-3等級ってどれくらいの明るさかって?
1等級上がるごとに2.5倍明るいので、計算上では1等星の2.5×2.5×2.5×2.5=39.0625というわけで約40倍の明るさです。え?そんな数で言われてもわからないって?う~ん、では「満月の日に月のそばに光って見えた」って言えば、かなり明るいのが伝わるかな?満月の日だと一等星でも見えづらいですから、そんな日でもしっかりと目で見えたこの「木星」は、どれだけ明るく光って見えたかわかりますよね?
まだしばらくは光って見えていますから、ちょっと空を眺めて探してみましょう。21時頃だと南東の方角に見えるはずです。
さて、木星は「水・金・地・火・木・土・天・海」でもわかるように、地球から遠く離れた惑星です。では、木星の公転周期(太陽の周りを回るのにかかる時間です)はどのくらいか想像できるかな?
地球よりずいぶんと太陽から離れているので、太陽の周りを大きく回っているのは想像できますよか?
ということは、地球は1年で公転しているのに対し、木星は当然1年より多くかけて回っています。
え?じらさないで答えを教えてって?
う~~~ん
もうちょっと考えてみようよ…
さて…答えは…
11.86年!!
わお!
ちなみに地球と近づく周期(太陽と地球と木星が同じ方向で一直線にならぶ周期)は、どのくらいだろう…
って考えるのは難しいかな?
木星が約12年で一回公転するとすると、だいたい1年で30度ずつ太陽の周りを動いていることになりますね。一方地球は1年で360度。1か月で30度動いています。
地球が1年かけて太陽の周りを回ってきたら、木星は1年前よりも30度進んでいます。ではその30度を追いつくためには1か月とちょっとで追いつくはずですね(ここはだいたいで計算してくださいね。)
ということは、1年と1か月少々の周期で近づくはずです。実際に398.88日の周期で近づくらしいです。
では来年は10月の終わりから11月のはじめにかけて近づいてくるはずですね。
長々と木星の話をしてきましたが、天体のことがわかりにくいと思っている人が多いと思います。そういった人こそどんどん夜空に目を向けてみませんか?身近に感じることができたら、わかりやすくなるかもしれませんよ?
(西条教室N)