気になるニュース451回「最後の地磁気逆転」

【問】

地質時代の中で名前のなかった,約77万年前から約13万年前の時期に、初めて日本由来の名前がつきました。
教科書にものりそうな,この名前を何というでしょう。

【答】

チバニアン

地質時代は、人間の記録が残っている有史以前のことを指します。
名前がつけられたのは,「更新世」と呼ばれる約258万年前から約1万2千年前まで続いた地質年代をさらに4つに分けたうちの一つです。
約77万4千年前~12万9千年前のこの時期は名前が決まっておらず、「中期更新世」と呼ばれていました。
恐竜や化石の好きな人がよく目にする,「ジュラ紀」や「白亜紀」などという分け方よりさらに細かい分け方になります。
地球の46億年の歴史が、隕石などの情報や、化石などからわかる生物の出現や絶滅といった、特徴的な出来事を基に区分されています。

現在は北極がS極、南極がN極ですが、これまでに地磁気が何度も逆転していることがわかっています。
約77万年前が最後の逆転とされていますが、千葉県市原市の養老川沿いの崖の地層に、このときの地磁気の逆転を示す証拠が残っています。
これが命名された理由です。
国の天然記念物にもなっています。

地磁気の研究から、インドの北上、北アメリカとヨーロッパの分離など、大陸移動の様子なども明らかになってきています。
長大な営みを前に、人間の小ささを実感します。

(五日市教室A)