【問】
来年1月末でEU(ヨーロッパ連合)を離脱することになりそうな国はどこですか。
【答】
イギリス
人や物、お金の動きを自由にし、ヨーロッパが一つにまとまることで、アメリカや中国のような巨大な国に対抗しようとして生まれた組織が現在のEUに発展してきました。
共通通貨としてユーロが使用され2013年には加盟国が28か国になりました。
EUでは、加盟国全体で話し合ってルールを決め、いったん決まったらそれに従うのがきまりですが、イギリスは自国のことは自分たちで決めたいという思いが強い国だといわれています。
EUの中を移動してきた経済的にあまり豊かでない人々が、イギリスに移民としてどんどん流入してきたことがそれに拍車をかけました。
イギリスがEU離脱をきめた2016年頃には年間で20万人くらい増えていたといわれます。
EUの中では人の移動が自由なので、移民の制限ができません。そこで、イギリスはEUを離脱して、自分たちで決められる権利をとりもどそうとしたことが大きいようです。
離脱派と残留派の勢力が同じくらいで、論議がなかなか進まなかったのですが、このたび離脱が正式に決まりました。
しかし、EUを離脱すると貿易に関税もかかりますし、それまでのビジネスの環境ががらっと変わってしまうことへの心配も生まれています。
自国の誇りも大切ですけれど、自国の都合だけを優先させる国が増えてきている印象があって、世界のバランスが変わってきそうです。
(五日市教室A)