【問】
9月に国連で各国の首脳や企業のトップらが、新たな地球温暖化の具体的対策を表明する「気候行動サミット」が開かれました。グテーレス国連事務総長は「先進国を中心に77か国が2050年までに二酸化炭素排出量を実質 にする決意を示した」と明らかにしました。 に入る言葉を答えなさい。
【答】
ゼロ
地球温暖化対策の国際枠組みである「パリ協定」は、産業革命前に比べ世界の平均気温上昇を2度未満におさえ、さらに1.5度未満を目指すことで合意しています。1.5度にとどめるには二酸化炭素排出量を50年前後に実質ゼロにする必要性が研究機関によって報告されています。
が、その対策が順調に進んでいるとはいいがたく、今年の7月の世界気温は観測史上最高を記録しました。北極圏の冬の気温は1990年から3度も高くなっています。海水面は上昇し、サンゴ礁は死滅へと向かっています。
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)は各国首脳らを前に「空虚な言葉で私の夢や子供時代を奪った」と怒りをあらわにした。
持続可能な開発のために、これまでの経済のしくみの全面的な改革が必要になります。
化石燃料から太陽光や風力などの再生可能エネルギーへの移行を加速し、省エネを大きく進めること。
石油・ガス、鉄鋼、化学、情報技術などの産業構造を変革すること。
林業、農業、漁業、食料流通などの分野が協力して二酸化炭素排出量を減らし、吸収源を増やすこと。
世論を動員し、若者をまきこんでいくこと。
これらの動きがもっと活性化していかなくてはなりません。
ドイツやイギリスなどが具体的な目標を表明した一方、日本は石炭火力発電所の建設を進めているなど、世界の流れと逆行している感があります。アメリカに至っては、トランプ政権が温暖化はでたらめだとか人間が起こしているかどうかはわからないなどと主張し、パリ協定から離脱しています。
千葉県の停電など、国内のことにとかく目が向きますが、グローバルな視点も失わないように心がけたいものです。
明らかに気温は上がり、災害も増えているように思えます。
(五日市教室A)