【問】
去年、日本がIWCを脱退したことにより、今年7月から31年ぶりに領海・経済水域内であるものを捕ることが再開されました。あるものとは何か答えなさい。
【答】
鯨
まず、IWCとは、国際捕鯨委員会のことです。去年の12月に日本がIWCを脱退したことにより、7月1日から商業捕鯨が再開されました。捕鯨には「調査捕鯨」と「商業捕鯨」の2種類があります。IWCが商業捕鯨の禁止を決議した1980年代からは、調査捕鯨のみを行ってきました。日本で流通していた鯨肉は、調査捕鯨の副産物や輸入によるものでした。ちなみに商業捕鯨を行う鯨は、ニタリクジラ、イワシクジラ、ミンククジラです。年内で捕鯨する頭数も決まっており、100年捕っても資源に影響はないとされています。
そもそもなぜ、IWCを脱退し商業捕鯨を再開したのでしょうか。政府はIWCで長年、日本の鯨を食べる文化や鯨の頭数が資源として利用可能であることを主張してきました。しかし、保護のみを優先する国々と意見の歩み寄りがないことから、脱退となりました。
敗戦後の日本の食糧難を、安価で栄養価の高い鯨肉が救ってくれたのも事実です。しかし、鯨を保護している人々に日本の食文化や歴史を説明するのは難しいことです。
(己斐教室N)