気になるニュース427回「排水規制」

【問】

瀬戸内海を始め、日本各地の湾内などで、プランクトンが増えすぎて、水が変色して見える現象を何といいますか。

【答】

赤潮

今回、赤潮を取り上げたのは、先日兵庫県において、条例が見直され、全国初の排水基準の下限値が設定される見通しとのニュースがあったからです。
瀬戸内海は、1960年代ごろから赤潮になやまされてきました。
そこで、瀬戸内海の環境を守るための法律を作り、排水に含まれる栄養分の上限を決めて、規制をしてきました。

そのかいあって、現在ではおよそ年間発生件数は、かつての3分の1から4分の1程度まで下がってきました。
ところが、近年、きれいになりすぎたようで、不漁や海藻の育ちが悪いなどの問題がでてきました。
栄養分が少なくなると、海藻やプランクトンの育ちが悪くなるため、魚が減るという仕組みです。
赤潮は、1000年以上も昔から起きていたことがわかっています。
ですから、ある程度起こることが自然と考えられます。

しかし、だからといってかつてのように赤潮によって大きな被害が起こるようでも困ります。
海の豊かさは、海にながれこむ川や、その源である山とも関係があるといわれます。
ちょうどよい環境を守るために、排水の基準値だけでなく、山や川など自然環境全体のバランスを見る必要があるかもしれませんね。

(西条教室N)