それでもIwill be…(54)

広島(東経132度とする)太陽の南中時刻を求めなさい。sor0034-009_m.jpg
今週の5年生の授業では,地球と太陽の勉強ですが,その中に南中時刻の求め方が出てきます。
さて授業を思い出してみましょう。


日本の標準時は兵庫県明石市(東経135度)だから,広島は経度で3度西にあることになります。太陽が見かけ上1度進むのには4分かかるので4×3=12分遅れることになり,広島の南中時刻は12時12分と求めることができます。
また,日の出と日の入りの時刻からも南中時刻を求めることができます。例えば,10月28日の広島の日の出の時刻は6時26分,日の入りの時刻は17時22分。今度はこれを使って南中時刻を求めてみましょう。
 (6時26分+17時22分)÷2
=23時48分÷2
=22時108分÷2
=11時54分
あれ?
11時54分???
さっきの計算と…かなりちがいますね…。
どうしてでしょう???
実は,地球はきれいな円を描いて太陽の周りを回っているのではなく,楕円で回っている上に,太陽に近いときには公転速度が速く,逆に太陽から遠いときには公転速度が遅くなってしまうのです。
(詳しくは中学の地学で習うはずです。)
そして,太陽と地球が近いときというのは夏至と冬至の日で,逆に遠いのは秋分と春分の日なのです。しかし,地球の自転速度は変化しませんから,月の満ち欠けの周期と公転周期のズレのように,南中時刻のズレが生まれてしまうのです。
公転速度が速くなる夏至と冬至の日には南中時刻が早まり,逆に公転速度が遅くなる春分・秋分の日には南中時刻が遅くなることになります。
ちょっと難しい話になってしまいましたが,自然というのはきれいに決まったかたち,数字では表せないものなので私たちは「だいたいの数」というのを使って理科の学習をしていることを少し覚えておいてください。
(己斐教室 N )