【問】
近年、新たな海洋汚染の物質として注目され、EUではその物質でできた食器やストローなどを禁止しようとする動きが見られます。
その物質の名前を何といいますか?
【答】
プラスチック
プラスチックが石油からできていることはみなさん知っていますね?
プラスチックは腐らないといいますが、その秘密は、分子がとても強固なので、自然の力で分解するには数千年という時間がかかるためです。
海に浮かんでいるスーパーのレジ袋やペットボトルなども漂流しているうちに割れたり、砕けたりして小さくなりますが、分解されることがないのです。
そうした微小サイズのプラスチックのゴミが「マイクロプラスチック」と呼ばれ、近年、新たな海洋汚染の原因となっています。
何が問題なのかといえば、小さいがゆえに海の生き物が食べてしまうこと、また食物連鎖の中で最終的に人間の体内にも入る恐れがあることです。
マイクロプラスチックは他の有害物質をくっつけやすいとも言われており、有害物質を人間が摂取する恐れもあるわけです。
最近、北極の海氷の中に大量に蓄積していることがドイツなどの研究チームによって発表されました。
温暖化が進行すれば、世界中の海に流出する危険性もあります。
プラスチックはその加工の容易さゆえ、私たちの生活の中に深く入り込んでいます。
一方で便利さを追求するあまりにその処理をおろそかにしてきました。
未来のために、次世代のためにそういったものを見直していかなければいけない時期にきているのでしょう。
(アイル代表S)