いきものばんざい(18)

ジョロウグモ【風に乗ってどこまでも ~ジョロウグモ~】クモ目ジョロウグモ科

ジョロウグモはコガネグモと同様、民家でよく見られるわりと大型のクモです。クモは網を張って獲物をとらえますが、この網(糸)を移動にも使うことが知られています。暖かい日、地上から上昇気流が生まれると、子グモはおしりから糸を出します。この気流に乗って糸が広がり、風にのって飛んでいくというやりかたです。枝の先からぶら下がって、まるでタンポポの種のようなかたちで飛んでいく方法も観察されています。これをバルーニングといいます。ある日気づいてみると自転車の車輪にクモの巣が張られていた、なんていうのはこれが原因かも。3000mもの高さに上がったり、数kmを移動したりと、想像以上に移動します。生物が生息範囲を広げようとする力に驚きます。