寒い日が続くので、春を招こうと玄関にサクラソウを置きました。
セイヨウサクラソウだと思いますが、小花が段を作りながら咲いていくのが楽しめる花です。
サクラソウ属(プリムラ属)は結構園芸品種として売られています。
プリムラ・ジュリアンやプリムラ・ポリアンサとかよく見かけますが、この仲間にはどうも見えないなあ…。
仲間にニホンサクラソウがありますが、こちらは江戸時代、さかんに園芸種が作られました。
他に有名なところではアサガオ、キク、ナデシコなど。
番付表が作られることもあったそうです。それは楽しいなあ。
名前の付け方も風雅なもので、花や葉のかたちを何かに見立てたり、古典芸能や和歌の歌枕を借りたりと、とても心和むものが多い気がします。
この「見立て」、思えば日本の動植物名に広く行われているもので、「キツネノボタン」や「スズメノテッポウ」「サルノコシカケ」「ウラシマソウ」などなど、挙げていけば無数に出てきます。
ツワブキの葉の黄色い斑点を「蛍斑(ほたるふ)」などと呼ぶのですが、風流ですよねえ。
ただの「風」、「雨」、「花」でない言葉遊びと豊かな世界にあらためて思いをはせました。
日常、「あ、雨だ」で終わらせている自分の言語生活を、反省しました。
(五日市教室A)