【問】
骨折して手術をする際、けがの具合がひどい時には金属のボルトやプレートで固定するのが一般的でしたが、最近、金属ボルトの代わりに使う研究が進んでいるのは、何でできたボルトでしょうか?
【答】
自分の骨
なんと自分の骨の一部を加工してねじの形にして、それを使って骨を固定するというものです。
2006年から島根大学の医学部で研究が進められていて、ここまで10人近くがこの手術を受け、成功率は通常の骨折手術と変わらないそうです。
骨ねじを使った手術の利点としては、
①金属を使った場合に起こり得る体の拒絶反応がない。
②金属ボルトの場合は除去手術が必要だが、骨ねじは時間の経過とともに周りの骨と一体化する。
③金属ネジよりも安価。
などがあります。
強度の問題や、製作にかかる時間など改善点もありますが、それ以上に期待できる部分が多いですよね。
研究が進めば、骨のがんなどで骨を失った人に、他人の骨を加工して移植する手術にも応用できるかもしれないそうです。
(五日市教室T)