気になるニュース47回「飛び火を防げ」

090522.jpg【問】
新型インフルエンザが世界に広まりつつありますが、感染症予防や災害時の緊急対策などを行う国際連合の専門機関は何ですか。


【答】
WHO(世界保健機関)

世界保健機関は、人類の健康を人権のひとつと考え、病気の撲滅(ぼくめつ)や、医薬品や治療法の普及、情報の収集や公開や国際的な基準の設定、さらには健康的な生活スタイルを広めることまで、健康に関するさまざまな業務を行っています。
本部はスイスのジュネーブにおかれています。
今回の新型インフルエンザについては、マーガレット・チャンWHO事務局長によって4月30日にフェーズ5が発表され、日本でも出入国管理を厳しい体制で行っていることが日々報道されています。
アメリカなどから日本に来る航空機内では機内検疫が行われ、ウイルスの侵入を防ぐ“水際対策”がとられています。
しかしながら、国内での感染者も報告されており、また人から人への感染も始まっていると考えられます。
警報フェーズとは、「警戒すべきレベル・段階」だと考えてください。
警報フェーズ
 1 ヒト感染のリスクは低い
 2 ヒト感染のリスクはより高い
 3 ヒトからヒトへの感染はないか、限定されている
 4 ヒトからヒトへの感染が増加している証拠がある
 5 かなりの数のヒトからヒトへの感染があることの証拠がある(大きな集団発生が見られる)
 6 効率よく持続したヒトからヒトへの感染が確立(パンデミック・一般社会での感染が急速に拡大している)
WHOは、今までにも古くは天然痘(てんねんとう)、最近ではSARS(サーズ)や鳥インフルエンザなど、世界的な問題として病気や感染症の予防・撲滅に邁進(まいしん…目的に向かって、ひたむきに進むこと)してきました。
それは人類対病気の戦い、と言い換えることもできるでしょう。
私たちの健康は、こういった組織によっても守られているのですね。
今回の新型インフルエンザは“弱毒性”と言われており、致死率も0.4%程度だという発表が、WHOの研究チームから出されました。
ただ、油断は禁物です。
外出後の「手洗い・うがい」は欠かさないように心がけましょう。
(五日市教室A)