気になるニュース339回「母の力を」

【問】

血液を作り出すもととなる「造血幹細胞」が多くふくまれているため、白血病などの正常な血液を作り出すことが難しい病気の治療に使われている血液を何といいますか。

【答】

臍帯血(さいたいけつ)

「臍帯」とは胎児と母親をつないでいる「へその緒」のことをいいます。
この中にふくまれている血液が臍帯血です。
この血液の中に「造血幹細胞」がふくまれていることがわかり、1993年から移植治療が行われているそうです。
移植に使われる臍帯血は出産後の臍帯から採血して、それを保存したものです。
1回に採取できるのは70~100mLだそうです。

採取対象の病院は全国に90か所あるそうで、臍帯血を提供してくれる人もふえているそうですが、日本では年間1300件の移植が行われており、世界の3分の1を占めているそうです。
これは保険がきくために費用が安くすむことと、日本人は体格が小さいために、多くの臍帯血を必要としないなどの理由もあるそうです。

厚生労働省が臍帯血移植手術をした公的バンクではない民間クリニックを処分していました。
全国の医療機関には治療を望む患者の気持ちをしっかりくみとってほしいですが、正規の手続き・治療であってほしいですね。
さらに技術が進むことを祈ってやみません。

(五日市教室A)