今年の7月29日に投開票された『第21回参議院選挙』。
参議院選挙ですので、半数の121議席が改選されました。(参議院の議員定数は242議席。3年ごとに半数が改選されることは、6年生の授業で習いましたね。)
自民党は改選前の64議席から議席を大きく減らし、過去2番目に少ない37議席になりました。
公明党も前回の13議席から4議席減らして9議席となり、与党(政権を担当している党)は非改選議席(もう半分の121議席組)を含め、参議院の過半数を大きく割りこむ結果となりました。
一方、民主党は過去最高の60議席で、参議院の第1党に躍進(やくしん)しました。
1955年の保守合同で自由民主党(自民党)が結成されて以降、参議院で野党(政権を担当していない党)が第1党となったのは、初めてのことです。
参議院議長は民主党から選ばれ、江田五月氏が務めることとなりました。
参議院で野党が過半数を占(し)めたことによって、今後、野党が反対する法律案を、与党が衆議院で可決しても、成立させるのは困難になりました。(法律案が参議院で否決された場合には、衆議院に差し戻したあと、出席議員の3分の2以上の賛成で再可決しなければ成立しません。)
安倍晋三首相は引き続き内閣総理大臣として続投することを表明しましたが、今後難しい政権運営を強(し)いられることになります。
また、安倍首相の続投には、自民党の中からも批判の声が上がっています。
しかし、大勝して政権交代をもねらう民主党の方も、有権者(国民)は民主党を強く支持したというよりも、自民党・安倍政権に反感を持った結果といえるのではないでしょうか。
民主党も単独では参議院の過半数に及ばないため、他の野党と協調していかなければなりません。
年金問題、事務所費などの政治とカネの問題、相次ぐ閣僚の失言、格差拡大など。
安倍政権は国民の不満をしっかりと受け止めず、自ら提出した法案の強行採決を繰り返すなど、傲慢(ごうまん)とも呼べる政治を続けました。
安倍首相の政治は何だかピントがずれているな、という感想を持つ大人も多いといいます。
今回の選挙で敗れた自民党、勝った民主党、ともに国民の厳しい目が今後向けられていくことになります。
8月27日には安倍改造内閣が発足する予定ですが、選挙後も小池百合子・防衛大臣と防衛省の守屋事務次官との人事をめぐる対立などもあり、求心力に欠け、閣僚のコントロールが甘かった安倍首相の前途は多難といえるでしょう。
今後の政治の動きには引き続き注目が必要ですね。
(M)
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