【問】
先日発見された、水が存在するかもしれない地球によく似た惑星「プロキシマb」は地球からどのくらいの距離にあるでしょうか。
【答】
約4.2光年
さて皆さん、4.2光年というと近いと思いますか? それとも遠いと思いますか? 4.2という数字だけ見れば近く感じるかもしれませんが、1光年というのは光で1年かかる距離のことです。光のスピードがとても速いことは知っている人が多いと思いますが、具体的にはピンとこないと思うので、kmに直してみましょう。
何と、1光年は約9兆4600億kmです。今回発見されたプロキシマbまでの距離はこの4.2倍です。
途方もない距離だということはおわかりいただけたと思います。さらに具体的に言うならば、現在地球で最も早い無人惑星探査機を使っても、片道7万年かかります。では、どうやってそんな星を調査するのかというと、「ナノ飛翔体」という光速の20%ほどの速度で宇宙を飛ぶ物質があり、これなら20年ほどでプロキシマbまで到達し、あとはレーザーによる遠隔操作が可能だそうです。
いつの間にやら、SF映画の世界で描かれるような新素材や新技術が続々実践段階になりつつあるのですね。探査計画の責任者は、「この惑星の近くにある恒星の寿命は太陽の千倍近く。50億年後に人類が移住する候補」と言います。壮大すぎて半ば冗談のようにも聞こえますが、時にはそういった未来のことに想いを馳せてみるのもロマンがあってよいですね。
(五日市教室T)