気になるニュース275回「旧人類が洞窟探検?」

【問】

現在の人類は、クロマニヨン人と呼ばれる人類の子孫ですが、その一世代前の人類を何といいますか?

【答】

ネアンデルタール人

これまでの研究では、クロマニヨン人とネアンデルタール人との間には、文化や芸術の面で大きな差があり、ネアンデルタール人は生きるための知恵は持っていたものの、クロマニヨン人のような進んだ文化は持っていなかった、という説が多数派でした。
火は使えたものの、特定の場所で火をおこしたのではなく、必要な時にその場で火をおこしたと思われるあとが多く見つかっており、計画性もそこまで高くなかったと言われていました。

しかし、今回の発見で、その定説は覆されるかもしれません。
今回再調査されたフランスのブルニケル洞窟の構造物は、現在の人類がその地域に住むより数万年前につくられたことがわかっており、そのことからネアンデルタール人が、生活とは直接関わらない作品を製作していたことがわかりました。
しかも、その規模から考えて、集団が組織として製作したと思われるそうです。

加えて、この構造物は洞窟の奥深く、自然光が届かない位置にあり、ネアンデルタール人は計画的に火をおこしながら、洞窟の奥で作業したことになります。
地球の歴史に比べると、ほんのわずかしかない人類の歴史ですが、まだまだ紐解かれていない謎は多くあるようです。
宇宙開発など、新しい世界を広げるのも楽しいですが、太古の世界に目も向けるのも楽しいものですね。

(五日市教室T)