気になるニュース35回「宇宙から見つめる」

utyuuyoake.jpg【問い】 
2009年1月に打ち上げが予定されている温室効果ガス観測衛星の名前は何ですか。



【答え】
 いぶき

地球温暖化は、避けてとおれない話題ですね。
1997年、京都で開かれた第3回気候変動枠組条約の締約国会議(COP3)で、先進国が5%以上の温室効果ガスを削減することなどを定めた「京都議定書」が採択されました。
日本は6%の削減を目標としていますが、現況なかなか難しいようです。
二酸化炭素放出量の基準となる年度は1990年のものですが、現状では逆に6.2%増加しているともいいます。
二酸化炭素を多量に排出しているアメリカの京都議定書からの離脱も、産業界の利益だけを追求しているとの批判を浴びていますが、200を超える都市が独自に批准をしています。
何とか地球全体で協力していきたいものです。
また、世界各国が協力して、地上・海洋・宇宙の観測を強化する「全球気候観測システム」が国連環境計画(UNEP)と世界気象機関から提案されました。
この「いぶき」は、宇宙から温室効果ガスの主たる二酸化炭素の濃度分布の観測を行います。
地域ごとの吸収量・排出量を観測し、温暖化の防止に役立てようというわけです。
今までの地上観測では地点数も少なく、観測データとしては不十分だったのですが、これによって高精度の観測ができると期待されています。
ちなみに、南半球より北半球の方が二酸化炭素濃度は高く、それも赤道から高緯度になるにしたがって高くなっているそうです。先進国が北半球に多いことからもうなずける内容ですね。
打ち上げは、種子島にある宇宙センターからです。
種子島は1543年に鉄砲が伝来した地として有名ですが、宇宙センターがあることも知っておいてくださいね。
(五日市教室A)