【問】
広島市中区にある被爆建物の「広島アンデルセン」は建て替え工事のため、1月17日で営業を終了しました。
広島・長崎に原爆が投下されたのは、どの戦争のときですか。
【答】
太平洋戦争
原爆の爆風や熱線の被害を受けた建物を「被爆建物」といいます。
世界遺産に登録されている原爆ドームだけでなく、被爆建物に指定されている建物は広島市に86か所あります。
そのうち、広島市が所有しているものは14、広島県や広島大学などが所有しているものが6、残りの66か所は民間所有となっています。
去年は1945年8月15日の戦争終結から70年の節目の年でした。
70年の時間の経過とともに、被爆建物が老朽化し、どのように残していくのかが問題となっています。
特に、民間所有となっている建物は、費用の問題で取り壊されてしまうことがあります。
旧帝国銀行広島支店のビルとして被爆した広島アンデルセンも、被爆部分を残す方向で検討されていますが、具体的な計画はまだ決まっていないそうです。
百聞は一見にしかず、と言いますが、にぎやかな町のあちこちに過去の悲惨な体験を学ぶきっかけがあることが、観光都市としての広島の特徴です。
日本人だけでなく、円安の影響もあり、ここ数年、外国人観光客が増えています。
昨年度は、65万7千人も広島を訪れました。
広島は、日本だけでなく海外からも原爆について学びたい人が訪れる町ですので、今ある被爆建物がひとつでも多く残されることを期待します。
(皆実教室F)