【問題】
品物の生産地、生産者など、どこでどのように作られたのかを調べられるしくみのことを何といいますか。
【解答】
トレーサビリティ
現在、ある会社が、農薬やカビに汚染された米を食用として転売していた問題が毎日のようにとり上げられています。
この米は「事故米」または「汚染米」と呼ばれていますが、これらの米が焼酎やお菓子などに使用されていたことが判明し、製造業者や酒造業者は自主回収に入っています。その回収量は少なくありません。
また、老人ホームや保育所、病院などの食事や学校給食にも使われていたことや、さらにはコンビニで販売された食品にも使われていたことがわかり、大きな問題となっています。
末端の加工業者まで間にいくつもの会社が入り、経路が複雑になっていることも被害が少しずつ拡大している理由になっています。
本来、基準をこえる農薬やカビが検出された場合には、輸入した会社が輸入国に送り返すか、廃棄するか、または工業用の糊(のり)として使うかを選ぶことになっているのだそうです。
一番会社に被害が少ないのは最後の手段でしょう。
しかし、それを食用として販売してしまうということに強いあきれと憤りを覚えます。
それも1回や2回でなく、常態化していたといいます。
転売した会社は「経営が苦しくてやってしまった」と弁明していますが、その行為は、どれだけ多くの人々の健康や命に関わるか、という想像力が欠如しており、もはや食に関する流通にたずさわる資格がないのではないでしょうか。
また、検査を担当している農林水産省は100回近くもの検査をしながらも、転売について全く関知できなかったとのこと。
このような危機的な状態にもかかわらず、農林水産大臣は「人体には影響がない。だからじたばた騒がない」と発言し、さらに農林水産次官が「私どもに責任があるとは考えていない」と発言するなど、消費者を守るという視点が欠けており、この対応が厳しく指摘され、農林水産大臣と次官は辞任することになりました。
もっとも、この辞任を責任放棄と批判する声もあります。
果たして日本の農政はどうなっていくのでしょうか。
生きていくうえで「食」は必要不可欠です。食べないと生きていけません。
が、材料に何が使われているのか、完全にはわからないのが実状です。
食の安全の追求と、トレーサビリティの確立、そしてなによりも国民を守る農政であってほしいと願います。
同時に私たちも、自分たちの身を自分で守るために、食の安全に関する意識をもっと持たないといけません。
(五日市教室A)
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