気になるニュース208回「風化させてはいけない」

【問】

2015年1月17日は、ある災害から20年目の節目の日でした。
20年前におこった、この自然災害を何といますか。

【答】

阪神・淡路大震災

1995年1月17日午前5時46分、淡路島北部を震源としたマグニチュード7.3の直下型地震が発生しました。
阪神・淡路大震災です。
この地震は近畿地方に大きな被害を与え、地震による死者は6434人、行方不明者3人、負傷者は4万人以上を数えました。
当時、午前6時のニュースで地震発生の一報を聞きはしたものの、その時点では映像も詳しい状況も分かっておらず、被害が大きくなければよいなと思っていました。
ところが、午前7時のニュースで高速道路が倒れ、ビルが倒壊し、町が燃えている映像が流れて非常に驚きました。

それまで大地震といえば「関東大震災」しか知らず、それすらも単なる歴史上の出来事だったのですが、テレビの映像で地震被害を目の当たりにし、本当に恐ろしいと思いました。
その後、被害の大きかった神戸市も復興し、大地震の爪あとが消えかけたと思えた矢先、2011年3月11日、宮城県仙台沖を震源とする、マグニチュード9.0の巨大地震が発生しました。
東日本大震災です。
この地震では津波による被害も大きく、死者・行方不明者合わせて18483人にものぼりました。

文部科学省の公式見解によれば、南関東地方で今後30年間にマグニチュード7クラスの地震が起こる確率は約30%だといいます。
1703年の「元禄関東地震」、1855年の「安政江戸地震」、1923年の「関東大震災」と、約100~150年ごとに関東地方で地震が起きています。
阪神・淡路大震災の傷跡はずいぶんと消えましたが、東日本大震災の傷跡は、いまだ生々しいものがあります。
被災地の一日も早い復興を願うとともに、科学者である寺田寅彦がかつて書いていたように、教育の力で地震や津波の被害を知らしめ、また私たち一人ひとりが意識して、これら自然災害に備えていく必要があると思います。

(皆実教室M)