気になるニュース26回「うなぎ」

unagi.jpg【問題】
暑い時期を乗り切る栄養をつけるため、古来から夏の土用の丑(うし)の日(2008年は7月24日)によく食べられる食品は何ですか。



【解答】
鰻(うなぎ)

夏の暑い時期、食欲がなく、つい素麺(そうめん)などのさっぱりしたものだけを食べ続け、体に必要な栄養が不足し、体調不良いわゆる「夏ばて」を起こしがちになります。
 
奈良時代に編纂(へんさん)された万葉集の巻十六に、「石麻呂に われ物申す 夏やせに よしという物ぞ うなぎ取り召せ (大伴家持)」という和歌が収められています。
夏の土用の時期は暑さが厳しく、夏ばてをおこしやすい時期ですから、昔から「精の付くもの」を食べる習慣があり、土用蜆(しじみ)、土用餅(もち)、土用卵などということばが今も残っています。
「うなぎ」も精の付くものとして奈良時代頃から有名だったようで、家持が石麻呂に勧めたということからも、暑いときにうなぎを食べたら良いということが知られていたと考えられます。
現在のように、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が一般化したきっかけは、江戸時代に商売がうまく行かなくなったうなぎ屋が、蘭学者の平賀源内に相談したところ、源内が「丑の日に『う』の字がつく物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て、「本日土用の丑の日」と書いて店先に貼(は)ることを勧めたそうです。すると、そのうなぎ屋は大変繁盛(はんじょう)し、他の店もそれをまねるようになったため、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が定着したといわれています。
あるいは、ひらがなで墨汁を使って毛筆で書いた「うし」と言う文字が、まるで二匹のうなぎのように見えたからという説もあります。
今年も、もうすぐ土用の丑の日ですが、うなぎの一大イベントを前にして、関西の輸入会社と水産物卸売会社が、中国産のうなぎを、国内最大級の生産地である愛知県の「三河一色産」と偽装(ぎそう)して販売していたことが発覚しました。
この輸入業者は、うなぎで有名な愛知県一色町をダシにして、架空(かくう)の住所と架空の製造会社をでっちあげ、流通の過程で中国産を一色産へと化けさせたのです。
国産のうなぎは、中国産の倍以上の値段で売れるため、この会社は数億円にのぼる利益が得られたといわれています。
この他にも日本国内では、飛騨牛の偽装や宮崎産地鶏の偽装など、「食」にまつわる偽装問題が多数発覚しています。当然、消費者をだます業者が悪いわけですが、私たち自身も、安易にブランドを偏重(へんちょう)しないという心構えを持たなければなりません。
(皆実教室M)
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