大型の台風18,19号が続いて日本に上陸したことでテレビや新聞に多くとりあげられました。
台風が去ってからすっかり秋らしい天気となり,朝晩と日中の気温差が大きくなりました。
すごしやすい反面体調管理が難しい季節となっています。じつは、植物もこの寒暖の差を感じて冬への準備に入っています。11月になると山もすっかり色づいて紅葉の季節ですね。
さて、このたびの台風で勉強できたことが数多くあったことと思いますが、記憶に残ったことや疑問に思ったことはありませんでしたか。
言葉としては、「熱帯低気圧」「温帯低気圧」「暴風域」「強風域」「予報円」「高潮」「ヘクトパスカル」「最大瞬間風速」などがよく使われていました。
現象としては、「台風の進路が沖縄あたりで急に変わる」「日本に上陸した直後に勢力が弱くなる」「日本に上陸したあたりから急に動きが速くなる」「台風の西側より東側が風が強い」など。
これらの言葉や現象については5年生の理科で学習していますが、知識を定着させるにはよい機会となったと思います。
「熱帯低気圧」
赤道に近い熱帯域で発生した、周囲に比べて空気がうすく周囲から空気が集まってくるところ。
「温帯低気圧」
日本付近の温帯域で発生した、周囲に比べて空気がうすく周囲から空気が集まってくるところで、周囲の暖かい空気と冷たい空気の接触面(前線)を伴っている。
「高潮」
風による海水の吹き寄せと気圧が下がっている(海面を押さえつける力が弱い)ことから海水位の上昇が起こること。
「ヘクトパスカル」
圧力の単位で100Pa(パスカル)=1hPa(ヘクトパスカル)
およそ面積1m2あたりに100gの重さがかかった状態が1Paとなります。
また、このときのh(ヘクト)とはha(ヘクタール)のときのhと同じ意味です。
現象としては、日本の上空10kmあたりを常に西から東に強い風(偏西風)が吹いているので台風のほか低気圧、高気圧も西から東へと移動します。
日本付近で台風の進路が変わり、速度が上がるのはそのためです。
また、熱帯低気圧は温度の高い海水面からエネルギーをもらって大きくなります。
熱帯の海上ではどんどん勢力を増して、中心の最大風速が17.2m/秒以上になったとき台風と呼ぶようになります。
逆に陸上に上がるとエネルギーの供給がなくなるために弱くなり、中心の最大風速がそれを下回ると台風から熱帯低気圧や温帯低気圧へと変化します。
これらの言葉や現象のように学習したことを日常のことがらに結び付けて理解できるようになると知識も本物になるといえます。
これからの秋の天気は、低気圧と高気圧が交互に西から移動してきて、3~5日ごとに天気が変わることを繰り返しながらだんだんと寒くなっていくことになります。
低気圧が通り過ぎて、高気圧がやってくるときに日本付近の気圧の様子が「西高東低の気圧配置」となり寒さを強く感じるようになります。
これは、空気の動きが北西からとなり、大陸からの寒く乾いた空気が流れ込むことにあります。
最近人数がぐっと増えたという気象予報士。
小学生でも受験できますよ。
(五日市教室K)