それでもI will be…(292)

突然ですが皆さんは、「一体感」というと、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
これまでに自分が「一体感」を感じた経験を思い出してみてください。
私の場合ですと、最近では夏休み中にマツダスタジアムで観戦したカープの試合でしょうか。
前後にいた全く面識のない人とハイタッチをして喜び合った時は、まぎれもなく「一体感」を感じました。
スポーツにはこういったプラスの「一体感」の側面が多いですよね。
以前、私の出身中学校で行われていた24時間耐久マラソンに参加した時に得た深い感動は、いまでも覚えています。

これらは勉強にも言えることです。
というと意外ですか?
もちろん、究極的には勉強は個人戦です。
試験中に答えを教え合えるものではありませんし、志望校が同じなら、同じ教室の友達だってライバルです。
勉強する時にしても、お互いに教え合うというのは、あまり良いことではないかもしれません。
自習室での勉強にしても効率を考え、「質問は先生にして、それぞれで勉強するように」と私達も言っています。
では、勉強のどこで一体感を感じられるのか。
それは、クラスの雰囲気です。
授業中、ペースは違えどそれぞれが全力で取り組もうとする姿は、独特の空気を生み出します。
そういう時に、時計をちらちら見たりする生徒や、あくびをしていたりする生徒はほとんどいません。

しかし、気をつけておかないとこの一体感はマイナスにも作用します。
極端な話、クラス全体が勉強なんて面倒くさい、という雰囲気になってしまったらどうでしょう?
同じ量をこなしても、学習内容は頭に入らず、時計を見る回数ばかりが増えていきます。
こんな雰囲気になる前に、私達講師は心を鬼にして雷を落とすこともあります。

アイルでは、習い事との両立を応援していますし、貴重な小学校生活が受験勉強だけに終わるのはもったいないと考えています。
しかし、授業は全員が共通して取り組むものです。
体調が悪い時などは別として、集中力を削ってよい授業などないのです。
そして、集中力を保って授業を受けることで学習の効率化にもつながりますし、その雰囲気で授業に取り組むことがプラスの一体感を生むのだと思います。
学校も始まって、各学年とも忙しくなると思いますが、忙しいからこそだらだらと学習時間が延びないように、集中力のある一体感をクラスが持てるように、私達も時には厳しく、指導していこうと思います。

(五日市教室T)