【問】
来年、フランスに初めて生産工場が作られることになった、和食には欠かせないものとは何ですか。
【答】
かつおぶし
和食が世界遺産に登録されましたが、美食の国として知られるフランスでも日本料理の評価が高いそうです。
うまみ調味料や盛り付けの美しさ。最近では独特の香りを持つゆずも注目されているそうです。
しかし、EU(ヨーロッパ連合)は厳しい輸入基準があるために、日本からかつおぶしの輸出は難しい。
そこで、需要を見込み、かつおぶしの生産で有名な枕崎市の水産加工業協同組合などが出資した会社がフランスにかつおぶしの工場を作ろうということになりました。
場所は、ブルターニュ地方の港町コンカルノー。
日本以外の場所でかつおぶしの生産が始まります。
外国の方には、かつおぶしは食材に見えないそうです。
まず魚に見えない。枯れ木をなぜ削っているのかとか、それを薄く削った削りかすを湯にほうりこんで何をしているのかとか…。
カビを使って生産するというのも驚きだそうです。
我々は身近すぎて感じませんが、確かに言われてみればそうかも。
枕崎市を訪れたことがあります。
町の中を冷凍のカツオとかつおぶしとを積んだ2種のトラックが行き交い、おりしもGWだったのですが鯉のぼりならぬ鰹のぼりが翩翻と翻っていました。
町のおばちゃんには「茶節」(かつおぶし、少量のみそ、しょうが、ねぎなどに湯を注いで飲むという伝統飲料)を教えてもらいました。しみじみとしたいい味でしたねえ。
日本と気候が違うから、少し違った味になるのでしょうね。
保守的な食文化というものも時代とともに変わっていくのかもしれません。
(五日市教室A)