【問】
明治維新からわずか4年後の1872年、群馬県に官営の製糸工場が明治政府によって建てられました。
2014年4月26日、この工場と絹産業遺産群が世界文化遺産に登録されることとなりました。
この官営工場の名前を答えなさい。
【答】
富岡製糸場
富岡製糸工場の建設や製糸技術を指導したのは、ポール・ブリュナというフランス人の技術者でした。
横浜のフランス商館勤務だったブリュナは各地で実地調査を行い、養蚕が盛んで、水や石炭が確保できる現在の群馬県富岡市を建設地に選び、設計しました。
完成後は全国から約四百人の女性工員が集まり、フランス人技術者の下で生産を開始し、その富岡の経験者が、全国の製糸場に技術を伝えていきました。
今回、世界遺産を選定するユネスコの諮問機関は、海外から知識と技術を導入して、日本の伝統産業である生糸の大量生産を可能にし、その生産システムを海外にも発信したことを高く評価した、とのことです。
日本の近代化のさきがけとなった富岡製糸場は、わが国のものづくりの原点ともいえますね。
(皆実教室T)