■何たって理科 その4
『台所の科学』といえば、みなさんはお菓子作りをしますか?
昔のお菓子というと「べっこう飴」とか「カルメ焼き」「おかき」「ポン菓子」「金平糖」など、お米に卵、醤油や砂糖、塩を使ったものばかりでした。
そして、これらのお菓子は台所でも作ることができるのです。
中学校の理科の教科書には「カルメ焼き」が紹介されています。
「カルメ焼き」には炭酸水素ナトリウム(重曹)を使います。
炭酸水素ナトリウムは加熱をすると化学変化を起こして二酸化炭素を出しながら分解します。
この炭酸水素ナトリウムは、スーパーに陳列されている商品名としては『タンサン』『ベーキングパウダー』などとなっています。
『重曹』はこの分解したとき二酸化炭素を発生する性質から、パン生地に空泡をつくったり、口中で炭酸ガスを発生させるソーダ飴などに粉末で封入されたりしています。
その他にも、ワラビなどの山菜のアク抜き、豆を早く煮るため、肉を柔らかくする下ごしらえなどにも使うことができるようです。
ちなみに、炭酸水素ナトリウムとクエン酸を混ぜると炭酸ガスが発生し炭酸水となるので飲料としても用いられ、レモンを加えてレモンソーダにしたり、砂糖を混ぜてサイダーを作るということもできます。
100円均一ショップでも掃除用として『重曹』を扱っていますね。
さて、「カルメ焼き」の話に戻りますが、これがまた作るのにコツがいります。
砂糖を加熱してドロドロにさせることと、発泡させて膨らませることのタイミングと温度管理がいるのです。
素朴なお菓子つくりを試してみませんか。
<作り方>
①おたま(銅製が良い)の上でザラメまたは赤砂糖(三温糖)30gに少量の水を加え加熱する。
②焦がさないようにかき混ぜながら熱して125℃(飴のようになり透き通ってくる)になったら火からおろし、重曹5gを加えて手早く割り箸でかき混ぜ、二酸化炭素で発泡したことを確認して、冷やしながら固めます。
① 発泡がよくなかったりふわふわ感を重視するのであれば重曹に卵白を少し加えるといいようです。
ただ、砂糖と水の分量や、火から下ろすタイミング次第では失敗することがよくあります。
冷やす際には、水に濡らしたタオルの上に形を押し当てながら、溶けた砂糖が発泡状態のまま固まるように工夫してみてください。
(五日市教室K)