国語特集・【読解問題線引き編④】
4週目となりましたが、今回でいよいよ線引き特集も最終回となります。
今回は、説明文の問題を解くためにチェックしておきたい線引きです。
まずチェックするのは、「理由」を示す「~から」「~ため」「~ので」の部分です。
設問でも多く出題されるパターンの1つに「傍線部のような行動をとった理由をあらわす一文を答えなさい」というものがあります。
こういった時に、理由の部分に線を引けていれば、答えるのは容易です。
また、そこが直接的に答えにはなっていなくとも、筆者の話の流れをとらえるためには重要なポイントです。
この部分については線引きに慣れてくれば物語文でも引いてよいポイントだと思います。
次にチェックしていくのが言い換えの表現である「つまり」や「すなわち」です。
説明文の多くは、小学生対象の文章ではないので、やや難解な表現を用いています。
ですが、説明文の筆者としても多くの人に自分の文章を理解してほしいと思っているので、特に大切な部分は色々な表現を使ってくり返し書いています。
そして、その部分は設問でも多く問われているので、こちらもどの部分とどの部分が同じ表現かをつかんでおけば、問題が解きやすくなるわけです。
これについて説明するとき、生徒には「説明文を難しいと考えすぎずに、向こうも理解してもらおうと色んな言い方をしてきているんだから、理解してあげよう」といった言い方をしています。
普段見ない文章だけに、変に構えすぎずに、ちょっと乱暴な言い方ですが、「仕方ない、理解してやろう」くらいの強気で挑戦してほしいですね。
最後に紹介するのがわかりやすいようでチェックし忘れることが多い「必要」「重要」「大切」「大事」といった言葉です。
こういった言葉を使っている周りには筆者にとっての主張が書かれていることが多く、答えに使われる部分も多いです。
1つ気をつけないといけないのが、筆者が「大切」と言っているのか、それとも具体例として出てきている会話文の中で使われているだけなのかを見分けられるかどうかですが、それは練習していく中で慣れていきます。
まずは、この辺りに筆者の主張があるかもしれない、という予想をたてながら本文を読んでいく意識を持つことが大切です。
その他にも、具体例を表す「たとえば」や、文の構成を示す「第一に」「まず」など、チェックするポイントを挙げていけばまだまだありますが、まずは読解問題はただ読むだけではだめなんだ、と知るところが始まりです。
4週にわたって紹介してきたこれらはあくまでも一例です。
教室や講師、そして何より学年によって多少の差異はあるでしょうが、どの講師も読むときに留意すべきポイントを少しずつ伝えていきます。
これらはTermごとに変わるものではなく、どんどん積み重ねていくものですので、授業で得た知識を次の長文では活かすように考えて取り組んでいきましょう。
(五日市教室T)