【問】
今年の3月1日で、日本のある漁船がアメリカの水爆実験による多量の放射能物質をあびた事件から60年がたちました。
この漁船の名前は何ですか。
また、放射能をふくんだ塵(ちり)などの通称を何といいますか。
【答】
第五福竜丸、死の灰
1954年3月1日、アメリカはマーシャル諸島(現マーシャル諸島共和国)で水爆実験を行いました。
その力は広島の原爆の1000個分といわれるほど強力なものでした。
現在ビキニ環礁は、負の遺産として世界遺産に登録されています。かつて、アメリカ軍はここで23回もの核実験を行いました。
マーシャル島近海で操業中だった焼津のマグロ漁船「第五福竜丸」はアメリカの設定した危険区域外にいたのですが、水爆の威力が予想よりはるかに大きなものであり、漁具の収容に時間がかかったせいもあって数時間もの間、死の灰を受けることとなり、乗組員23名全員が被爆しました。
日本が経験した広島、長崎につぐ、3度目の原子力災害となりました。
あわせて第五福竜丸以外にも数百隻の漁船が被爆したことがわかっています。
付近の島民も同様に被爆しています。
元乗組員の方も次々とお亡くなりになっています。
が、こういった事故の記憶を受け継いでいかないといけないのです。
福島の原発の事故も同様で、風化させないようにしていきたいと思います。
(五日市教室A)