気になるニュース163回「ありえないなんてありえない」

【問】

1月末に、理化学研究所などが新しい万能細胞の作製に成功したことが世界でも大きく報じられました。
iPS細胞よりも簡単な方法で作ることができるというこの細胞を何といいますか。

【答】

STAP細胞

理化学研究所の発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子さんらが新しい「万能細胞」の作製に成功しました。万能細胞とは、体のあらゆる部分の細胞になれる細胞のことです。
遺伝子の操作によって細胞を初期化するというiPS細胞の作製にも全世界が驚き、再生医療への道を大きく進めたということで話題となり、山中教授はノーベル賞も受賞しました。

今回のSTAP細胞は、マウスの体の細胞を、弱酸性の液体で刺激するだけで、どんな細胞にもなれる万能細胞に変化するというものです。
他にも細いガラス管の中を通したり、飢餓状態にしたり、熱でショックを与えたりと色々実験した中で、最も効率が高かったそうです。
従来の生物学の研究では、いったん役割が定まった細胞が、この程度の簡単な刺激で万能細胞に変わることはありえないとされていました。生命科学の常識を覆す画期的な成果だそうです。

以前、小保方さんの論文が科学雑誌への掲載を断られたとき、彼女を支えたのは「とにかく、一日一日、頑張りなさい」という彼女の祖母からの言葉だったそうです。
何事も先入観を持たずに、そしてあきらめずに取り組んでみることが大切なんですね。
大きく感動しました。

(五日市教室A)